中高年の転職を考える三大要素
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中高年が転職を考える時、主に三つの事柄を考えます。
第一は「収入」です。
第二は「好み」、すなわち自分の「好き」なことをやる。
そして第三は、世間への「見栄」です。
この三つは三角形を成していて、全部が成立することはなかなか難しい。
「収入」を求めて「好き」と「見栄」を捨てるか、「好き」を貫徹して「収入」の低さと「見栄」の悪さに甘んじるか。
あるいは「見栄」、世間への体裁や家族への理由付けを重視して「収入」と「好み」をやめるか。
この三つの中で、自分はどれをどれほど選ぶのかを、まず考えてみましょう。
「収入追求型」の場合、最も有効なのは前職関連の職場にしがみつくことです。
なにがなんでも天下りして、社会の効率を阻害するような地位に就くのが有利です。
前職を引きずって自分の働き以上に給与をもらおうとするわけですから、社会にとってははなはだ迷惑な存在ですが、「そんなことはどうでもいい」という発想で天下りに邁進する。
「前職しがみつき型」が「収入追求」には一番有利でしょう。
これまでの公務員、特に国家公務員のエリートたちはほぼ全員、この「前職しがみつき型」に徹してきました。
「好み」や「見栄」は言わずに、なにがなんでも「収入」だということに全力で遇進する人が多く、とりわけそれは二度目、三度目の再就職のときに著しくなります。
昨今の公務員は退職後、四年ないし八年で次の職場に替わることになっていますが、二度目、三度目になりますと、極めて露骨に「いくらもらえるのか。交際費はいくらか、車はつくのか」という交渉だけをして、仕事の内容は聞かない人も多いようです。
公務員だけでなく、大手企業、特に金融機関などでは、前職の関連企業や関係事業に天下る人が少なくありません。
そのために日本には、さまざまな業種団体やら中間マージンの企業がつくられています。
官公庁では、自分が仕事をするよりも、そうした機関に仕事を丸投げすることで、何となく機関の存在理由をつくりだすことも戦後の常態になっています。
本人には幸いなことに、そして日本社会には不幸なことに、終身雇用の延長としての再就職(いわゆる「天下り」)をする人々のほとんどは、自分が収入追求型で、「好み」と「見栄」を失っていることに気がつきません。
社用車に乗っていれば、世間への「見栄」もよい、と思い込んでいるのです。
このサイトでは、「関連企業再就職」はあまり取り上げていません。
これからは、このタイプの再就職はますます難しくなるでしょう。
これまでは現役世代が数も多く伸びも高かった。
それに比べて定年退職する者は少なかった。
だから、現役世代の働きの上前をかすめる形で「天下り」ができたのです。
しかし、団塊世代が定年になると、現役世代が増えないのに、退職者が増えるので、上前では面倒が見られなくなります。
当然、圧倒的多数が、前職の延長としてではなく、自由なる労働力として、再転職を探すことになるでしょう。
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