中高年の転職三つのコース
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中高年ホワイトカラーが、現代の雇用調整に、いかに対応するか。
それには、大別して次のようなことが考えられる。
中高年ホワイトカラー転身三つのコース
・会社をかわっても、十分通用するような「プロの技能」を磨くこと。
できれば、先方からスカウトされるほどのスペシャリストになっておくこと。
これを仮に「プロフェッショナル・コース」と名付ける
・環境の変化、給与等労働諸条件の悪化を覚悟の上で、求人の要請に応ずること。
これを「転向コース」と呼ぶ
・もし職がなかったら、どうやって生計を立てるかを考えると共に、時間の使い方、生きがいなどを探すこと。
これを「アルバイト(ボランティア、生きがい)・コース」と名付ける
「プロフェッショナル・コース」については、多くの説明を要しない。
いつの世にも「求められる人材」は、求職に目の色をかえる必要もないし、失業の不安に怯えることもないからである。
ただ、既にそういうプロフェッショナルとしての技能をもっていればいうことはないが、問題は、これまで「ふつうのサラリーマン」として、年功序列の枠組みの中で、昇進し、現在の地位を得た人が、これからプロフェッショナルを目ざす、といっても、果たしてうまく行くだろうか、ということである。
が、何ごとも心がけ次第、はじめからあきらめたのでは話にならない。
既に、プロフェッショナルの技能を身に付けている人は、この際話題の外ということになる。
ただし、これも、環境の変化や年齢に伴って、自分はプロとして通用すると思っていた技能が、世の中がすっかりかわったため通用しなかった、ということもあるから、自分の技能については、再点検をしておくことをおすすめしたい。
コンピュータのシステム・エンジニアなどはその典型であるし、語学力についてもそういうことがいえるだろう。
システム・エンジニアの場合は、バブル崩壊でソフトウェアそのものに対する需要が激減し、あるいは、ハードウェアの技術革新に伴ってより若い技術者による最新鋭の技術力が求められるようになった。
このような背景によって、中高年の技術者がプロとして通用しにくくなっていることを意味している。
また、語学力については、中高年が若かった一昔前には、英語が少しできれば、特殊技能として十分通用した時代もあった。
しかし今では、バイリンガルはザラで、三力国語以上をマスターしている人、あるいは一つのコトバを使うにしても、同時通訳や特殊な専門用語を使いこなすなど、かなり高度な技術が求められるようになっている。
この環境変化を認識せず、昔とったきねづか式の発想で、「自分は語学ができるから、転職も容易」などとタカをくくっていると、そうは行かないことを知っておいた方がよい。
さて、「今のところ、これといったプロの技能はもっていない」という人を前提に、話を進めることにしよう。
その場合、「何かテーマを見付けて、その技能にチャレンジする」ことになる。
が、チャレンジのプロセスでは、とりあえず、「転向コース」か、「アルバイト・コース」へ進むことを考えざるを得ないだろう。
そこで、以下に、まず、「転向コース」について説明しておくことにしよう。
「転向コース」というのは、これまでとはちがった分野の何か特別の技能にチャレンジすることを意味している。
もちろん、これまで在職(籍)した職場で、引き続き何らかの技能を身に付ける、ということも含まれる。
たとえば、「レストランを経営する会社の管理職をつとめた人が、コックの修業をする」というケースは、これに当たるであろう。
この場合、その業界、職場には長年なじんで来たものの、コックという仕事には、まるで素人として入門するのだから、最初のうちは「見習い」の扱いを受け、したがって、給与等諸条件は大幅にダウンすることもやむを得ないであろう。
この転向コースの中には、Uターン、Iターン組も含まれる。すなわち、大都市での生活から地方都市や郡部での仕事に切り換えるわけである。
郷里に帰る場合をUターン、全く知らない土地へ行くことをIターンというそうだ。
大都市で退職せざるを得ないのに、地方都市で仕事が見つかるか、という疑問をもつ人もいるだろう。
しかし、最近は、地方で若者が大都会へ出たがり、求人難、人材難の企業もあるようだ。
特に、地方の中小企業にこの傾向が強い。
給与が大幅ダウン(実績では20%)することはやむを得ないが、住宅事情や食費など日用生活必需品の物価が安いことなどを考慮すると、意外に希望がもてるかも知れない。
「第二の人生」を確かなものにする為に
中高年ホワイトカラーが長年勤めた会社を何らかの事情で辞めた後、適当な就職先が見つからない場合、とりあえず、アルバイトでもして、収入を得ようとするのがふつうである。
それが、「アルバイト・コース」ということになる。
また、「転向コース」を選んだ場合も見習い期間中は、アルバイトをして収入の不足を補うことも考えられる。
いずれにしても、あくまでアルバイトなのだから、仕事以外に何か「生きがい」を見付けなければならないだろう。
もし、収入がなくてもやって行けるだけの貯金(資産)があるとしたら、必ずしもあわてて再就職する必要はないかも知れない。
その場合は、「金と暇はあるが、することがない」ということになる。
家にいてもすることがない。しかし、行くべき職場がない。
こういう状態が続くと、精神的なバランスを失うことが十分考えられる。
やはり、何らかの「生きがい」をもつべきだろう。
その場合、自分の好きなことを気ままにやる、つまり、「趣味をもつ」ということも考えられるが、できればそれだけでなく、何か他人の役に立つこと、つまり、ボランティア活動に参加することをおすすめしたい。
だからこそ、アルバイト、ボランティア、生きがいコースと呼んだのである。
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