中高年の就業意識の改革
リタイアだけが人生じゃない!大人の夢シリーズ
年金・リストラ・定年が気になる人のために書かれた本です。
不安を抱えているだけでは、問題の解決にはなりません。
本書を読むことから自分の将来への行動を開始してください。
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現実には、中高年になりましても、収入と仕事の質にこだわる方が多いのです。
こういう中高年の姿は不自然で、痛快な人生がおくれませんから、これはイカンとばかりに働くことを楽しむことへ意識を改革することです。
意識改革に成功した中高年の再就職はいとも簡単で人生がいかに痛快か、そこに気づいていただければ、意識改革は簡単です。
最近のことです。
テレビを視ていましたら、今時、驚異的な急成長をとげつつある「100円ショップ」の幹部社員が次のようなことをいっていました。
「安いから、お客が売場にやってくる時代は終わった。
安いだけでは、閑古鳥が鳴いてしまぅ。
売り場は、お客に楽しさと快適さを提供する場所だ。
利益は、その後から自然についてくる、と意識改革をはかったのが成功のもと」
彼らは、必要に迫られ、見事に意識改革をしたのです。
意識改革は、難しいことでもなんでもなく、その気になればできることなのです。
前の会社で、ゴミの分別(燃える、燃えない、ビン、缶など)をしないと業者が引き取らないといい出したのです。
ゴミがたまると臭いや汚いやで、事務所の中はたまったものではありません。
以降、社員一同一致協力して、ゴミの分別をするようになりました。
必要と感じたら、人間やれるものなのです。
なお、高齢者世代は、体力が衰えてきたため職場で働くことを止め、木の葉にとまり休息しながら、これまで働いてきたことを楽しむ世代です。
この時期、回顧録を執筆したり自分の息子に過去の仕事を自慢する方が多いのは、仕事の余韻を楽しんでいるからです。
この世代に趣味やボランティアに精を出す方も、その合間合間には、思い出ぶかい仕事の余韻を頭の中で楽しんだりするのです。
つまり、何時まで経っても、形を変えて仕事との関わりはつきまとうのです。
意識改革の第一歩:過去の成功体験にしがみつかない
「働くことが手段なんてもうヤーメタ。
もう、収入も仕事の質にもこだわらない……、これからは働くことを楽しもう」
と、これからの意識改革に成功した中高年も、身体にしみついた過去の成功体験(収入と仕事の質)をぬぐいさることは、なかなか簡単なことではありません。
そりゃあ、そうでしょう。
過去何十年も、成功体験(収入と仕事の質)を働きがいにして働いてきたのですから、身体へのしみつき具合も並大抵なものではないからです。
一種の勲章またはプライドのようなものになっているのです。
おまけに、苦労を乗り越え真面目に働いてきた中高年ほど、成功体験(収入と仕事の質)への執着は強いのです。
しかし、ここは思い切りです。
意識改革と同時に過去の成功体験(収入と仕事の質)も、椅麗さっぱりぬぐいさらねばなりません。
ある友人は、勲章のように取り扱っているといっていました。
これも、上手な扱い方だと思います。
つまり、元の会社関係の集まりや利用価値がある場所には遠慮なく身に付けて出かけ見せびらかすけれど、
再就職した新しい職場に出かける時は、タンスの奥にしまっておくということなのです。
いずれにしても、新しい職場には、勲章持参で行ってはいけません。
せっかく意識改革に成功しても、折にふれ過去の成功体験(収入と仕事の質)が突然頭をもたげるようでは、再就職した場合、そのたびに世間や若者世代と確執をおこし、人生を台無しにしてしまうケースがあるからです。
企業が必要とする中高年の人材になると考えよう
中高年には、仕事を通じて身に付いた独特な中高年文化があります。
この中高年文化は、戦後日本を世界第2位の経済大国につくりあげた、世界に冠たる文化です。
ここで対象とする文化とは、仕事という土俵の中でつちかわれた文化ですから、正確には中高年の仕事文化と呼ぶべきでしょうが、〝仕事″の部分を省略し簡単に中高年文化と表現させていただきます。
若者文化と表現する場合も、同じ内容です。
さて、その中高年文化ですが、思いつくままに書いてみますと、次のようです。
会社への帰属意識と忠誠心、自己の楽しみより仕事優先、年功序列と終身雇用への信奉、縦組織の意識、職場での仲間意識旺盛、幅広い人間関係、人情味、円熟、人間同士の接触が上手、おせっかい。
一方、独特な若者文化は……、といえば中高年文化に相対しているもので、たとえば、会社を一時的な居場所とする意識、強い自己実現欲、割り切る、変化と改革……、といったところでしょうか。
実に腹立たしいのは、日本の経済をつくりあげた中高年文化を、口汚く非難する方がいることです。
いわく、「古くさい、化石……、時代遅れ」こういう方は、いわせておけばいいのでしょうが、耳に入れば、やはり腹立たしいものです。
若者文化には多くの長所があるでしょうが、中高年文化も軽くみないでくれ、といいたい。中高年文化は、役に立つのですから。
現代の会社こそ、中高年文化が必要だということを知ろう
以前の新聞を読んで、驚きと嬉しさがあったのですが、
経済のグローバル化をとなえ、ただひたすら利益を求めて、飢えた野獣のように世界の文化、民族、国家を破壊しつつあるアメリカの経営者が、
「行き過ぎたグローバル化はよくない。
やはり経済には心が必要だ。
さもないと、グローバル化は行き詰まってしまう」
といっていました。
つまり、経済に「人情味」の必要性を訴えはじめたのです。
これは、まさに中高年文化が必要だといっているのです。
また、最近はメンター制度を取り入れる企業が増えています。
メンターとは英語で「艮き人生の相談者」という意味ですが、
メンター制度とは要するに
「昔のように、悩みの相談相手が職場にいなくなった。
その代わり専門家を配置し制度として……」ということなのです。
なんということはない、メンター制度は、中高年文化の「人情味、おせっかい、円熟、人間同士の接触が上手」そのものではありませんか。
これは、中高年文化が若者世代の職場に必要だという、1つの証です。
その他、数えたらキリがありませんが、中高年文化は、若者文化の不足するところを補う場合も多く、まだまだお蔵人りするには勿体ない貴重な知的財産なのです。
むしろ、現在の若者文化はさらに円熟するために、中高年文化の伝来を待っているとさえ、考えられます。
2つの違った文化が遭遇し、そして融合して誕生する文化が、それまでにない感動的な文化であることは歴史が証明ずみのことです。
15、16世紀の大航海時代に花咲いた東西文化の融合の絢欄たる例、
オランダ人やポルトガル人が往来するようになった江戸文化の例、
それに今世界で1人勝ちしているといわれているアメリカ人は、まさに異文化の融合の結果、生まれてきたものではありませんか。
若い世代の為に、中高年は再就職する必要がある
中高年文化と若者文化は、確かに違った文化です。
一昔前は、地下水のように、どこかで脈々とっながった部分がありましたが、今は全く違います。
世代で、こんなに違うのは、世界でも珍しいのではないでしょうか……。
大体、会社への帰属意識や忠誠心などを持っている中高年は、欧米に1人もいないでしょう。
それだけ、日本の中高年の文化は特異なものかもしれません。
違った文化の存在は、逆な見方をすれば、感動的な文化の誕生の可能性を秘めているということになるのです。
天が、新しい文化の誕生を期待して、こうも違う文化を創ったのかもしれません。
全く違った中高年文化と若者文化が遭遇すれば、そこに誕生する新しい文化は、感動的で望ましいものであることは、疑う余地がありません。
中高年文化は、新たな文化誕生のための一方の相方として、まだまだ役に立つものなのです。
相方という意味からも、若者文化は中高年文化の伝来を待ちわびている、と思われるのです。
中高年は、まだまだ役に立つ中高年文化を、実際に役に立たせるため若者世代に伝えたいという強い志を持つことです。
そのためには、若者世代と遭遇する必要があります。
つまり、再就職する必要があるのです。
家でじっとしていましたら、宝の持ち腐れで、せっかくの中高年文化という知的財産を若者世代に伝えようがないじゃないですか。
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